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所感

Mar 22, 2026

仕事で、編集とAIについて意見を交わす機会が出てきて、もう2-3年になる。状況が日単位で変わるので、その場その場の所感を言うだけにしてきたけど、さすがに一度自分のスタンスをまとめておいたほうがいい気がしてきた。

生成AIがある程度頭が良くなった今でも、正直ポン出しには耐えられない。修正ゼロを目指すつもりもないんだけど、未だに直している時間のほうが多い。

ただ、直し方はかなり変わってきた気がしている。端的に言えば、以前やっていたのは「丸める」作業だった。素材を滑らかに繋いで、文脈を整えて、引っかからないようにする。自分にとって編集とはそういうものだと思っていた。

最近はAIがしっかり整えてくれるので、なんというか、あえて凸凹にすることのほうが多い。AIが出した滑らかなベースに、意図的に引っかかりを加えるような作業をすることもある。自動車メーカーが他社と共同開発したプラットフォームに自社の走り味を乗せるようなものかもしれない。ベースの完成度は高いけど、そのままだとどこの車でもない。必要に応じて色を乗せていく工程。

ちょっと前から、もう少し手前のことを考えるようになった。AIとの対話を通じてアイデアを育てるプロセスのことで、一人で考えていても出てこなかった問いや言葉が、やりとりの中で生まれることがある。自分の考えがアップデートされる感覚と言えばいいのか。プロンプトの工夫やワークフローの最適化とは多分別の場所で起きていることだと思う。

対話でアイデアを育てて、ざらつかせて、リリースする。そのプロセスは少しずつ形になってきている。自分にとって編集とは、仕事とは、ずっと整理することだと思っていたところがある。最近は、どうやらそれだけではないという気がしているし、ようやくそこが楽しいなとも思えるようになってきた。ただ、こうやって上手く整理できたと思った瞬間に、それももはや古い気もしてしまうのだ。