涅槃

読書ログ。医療や建築、SFなどに興味のある人が書いています。

読書リスト(201906)

いつまで続くか分からないけどまた記録をつけ始める。

アンジェラ・ダックワース「やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける」  
やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

やり抜く力 GRIT(グリット)――人生のあらゆる成功を決める「究極の能力」を身につける

 

 

チョ・ナムジュ「82年生まれ、キム・ジヨン」 
82年生まれ、キム・ジヨン (単行本)

82年生まれ、キム・ジヨン (単行本)

 

 "ある日突然、自分の母親や友人の人格が憑依したかのようなキム・ジヨン。誕生から学生時代、受験、就職、結婚、育児…彼女の人生を克明に振り返る中で、女性の人生に立ちはだかるものが浮かびあがる。"

 

磯崎哲也「起業のファイナンス増補改訂版」 
起業のファイナンス増補改訂版

起業のファイナンス増補改訂版

 

 "起業家はもちろん、ベンチャーキャピタルやエンジェル、弁護士、司法書士、公認会計士、税理士など、起業家をサポートする人からもご好評をいただいた同名図書の増補改訂版。前作は、ベンチャー投資額が大幅に減少し続ける中で発行されましたが、その後のベンチャー生態系の急速な活性化により、元気なベンチャーが多数起業し、数十億円規模の増資を成功させるベンチャーも登場するようになりました。"

 

ジョン・デイビス、アレクサンダー・J・ケント「レッド・アトラス 恐るべきソ連の世界地図」 
レッド・アトラス 恐るべきソ連の世界地図

レッド・アトラス 恐るべきソ連の世界地図

  • 作者: ジョン・デイビス,アレクサンダー・J・ケント,ナショナルジオグラフィック,藤井留美
  • 出版社/メーカー: 日経ナショナルジオグラフィック社
  • 発売日: 2019/03/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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  "ロシアではソ連時代に作られたある地図がいまだ機密扱いとなっている。かつて鉄のカーテンが東西を遮っていたなか、ソ連はとてつもなく詳細な世界地図を作成していた。どのように情報を手に入れ、検証し、作図したのか、口を開く関係者は現在にいたっても一人もいない。ソ連崩壊のどさくさでたまたま世に漏れた一部の地図をもとに、ソ連が世界地図を制作した過程を、ミステリー小説のようにスリリングに暴いていく。"

読書リスト(201711)ブレイディみかこ、綿矢りさ、誰がアパレルを殺すのか

引っ越しと就職がかぶった1ヶ月、日々が秒速で過ぎていく…

 

ブレイディみかこ「子どもたちの階級闘争」
子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から
子どもたちの階級闘争――ブロークン・ブリテンの無料託児所から
 

"英国の「地べた」を肌感覚で知り、貧困問題や欧州の政治情勢へのユニークな鑑識眼をもつライターとして注目を集めた著者が、保育の現場から、格差と分断の情景をミクロスコピックに描き出す。"

 

杉原淳一、染原睦美『誰がアパレルを殺すのか』
誰がアパレルを殺すのか
誰がアパレルを殺すのか
 

"なぜ突如、業界は不振に見舞われたのか。経済誌「日経ビジネス」の記者が、アパレル産業を構成するサプライチェーンのすべてをくまなく取材した。"

 

綿矢りさ『手のひらの京』
手のひらの京
手のひらの京
 

"おっとりした長女・綾香は31歳、次第に結婚への焦りをつのらせる一方、恋愛体質の次女・羽依は職場で人気の上司と恋仲になり、大学院で研究に没頭する三女・凜はいずれ京都を出ようとひとり心に決めていた。生まれ育った土地、家族への尽きせぬ思い。奥沢家三姉妹の日常に彩られた、京都の春夏秋冬があざやかに息づく、綿矢版『細雪』。 "

読書リスト(201710)綿矢りさ、岸政彦、ブレイディみかこ

このごろ体力が戻ってきたのか、長文が読めるようになってきた。

 

綿矢りさ『私をくいとめて』
私をくいとめて

私をくいとめて

 

「こんな人がいるかもしれない」と考えながら読んでいた。フィクション小説はなんとなく苦手だけど、現実離れしてない等身大の物語はすっと入ってきて違和感がない。

 

上間陽子『裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち』 
裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち (at叢書)

裸足で逃げる 沖縄の夜の街の少女たち (at叢書)

 

沖縄の女性の貧困の話。語りのショッキングさが目を引いて、でもそれ以上に著者が対象者との関係の築き方とかに興味を引かれた。ここまで深い語りは何をすれば引き出されるのだろうとか、起こる出来事との距離の取り方とか。

 

 岸政彦『ビニール傘』
ビニール傘

ビニール傘

 

大阪の貧困を題材にした小説。進行が独特のリズムでよくできた芝居を観ているような感覚だった。

 

ブレイディみかこ 『花の色はノー・フューチャー』
花の命はノー・フューチャー: DELUXE EDITION (ちくま文庫)

花の命はノー・フューチャー: DELUXE EDITION (ちくま文庫)

 

イギリスの貧困ネタがベースのエッセイ。ユーモアと寂寥と自虐のバランスが絶妙で読んでて飽きなかった。むかし家族社会学の授業で聞いたときも思ったけど、よその国の福祉制度・医療制度は端から見ててめちゃくちゃ興味深いなーと。

 

 ひろのはこ『となりの希死念慮さん:死にたい気持ちと付き合う』
となりの希死念慮さん: 死にたい気持ちと付き合う

となりの希死念慮さん: 死にたい気持ちと付き合う

 

かわいい絵柄なので読んでて和んだ。 

 

何もしない遠出が楽しい

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 この2, 3年くらいLCCで遠出する機会が多かった。空港から2時間ぐらいで、北は札幌、南は沖縄まであらゆる街にたどり着けてしまう。はっきりした目的はほとんどないし、めったに観光地にも立ち入らない。日中は繁華街の喫茶店でぼんやりしたり作業したり、本屋や服屋を見て回ったりする。日が暮れると、その土地の友人と食事に出かけるか、コンビニで夕飯を買い込んでホテルの狭い部屋にこもることが多い。泊まるのはたいていチェーンのビジネスホテルだ。部屋の内装はどこのホテルもほぼ同じで安心するし、大浴場がついているホテルもあって意外と居心地が良い。
 帰りの便に乗ると、文庫本を一冊読み終わるか終わらないかのうちに空港に着く。遠出のあと乗換案内のアプリを開いて履歴をひらくと、見慣れない地名に埋め尽くされている。一瞬、自分がまだ出先にいるような錯覚を起こすが、それも一興。

 

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 最近凝っているのは、高速バスで適当な街に乗り付けて、そこからカーシェアでイオンとスーパー銭湯に繰り出す遊びだ。街で一番大きなイオンのフードコートで昼食を取りつつ隣の人の話に耳を傾ける。飽きたら店内をぐるぐる周って、それも疲れたらスーパー銭湯に向かう。ちなみに、フェイスタオルをスーパー銭湯に持参するとタオル代を取られずに済む。
 イオンもスーパー銭湯も日本中どこにでもあるところが良い。デタラメに選んだ目的地でも探せばこの2つはだいたい見つかる。あと周りの人と距離を置けるところも良い。イオンを一人で周っていても誰にも咎められないし、スーパー銭湯はそもそも一人客がメインだ。一人でぼんやりしていても何も言われず、しかも人との物理的な距離が確保されている空間は心地良い。

 

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 そういえば、むかしから観光に対して意味を見出せずにいた。修学旅行や家族旅行で、自らの属性を引きずりながらいつもと違う場所に放り込まれること、観光者としてまなざされることがなんとなく辛かった。慣れない土地で慣れないことをすることが苦手なのもあるだろう。だから、遠出先でしっくり来る時間の使いかたを知って、ちょっと生きやすくなったなと思う。

 あと、いろんな街をふらつくようになって、初めての街でもどこに何があるか見当がつくことが増えた。このぐらいの規模の街は病院や商業施設があのあたりにあって、役所は駅から歩いていけるところにある、みたいな。それが分かると、休みの日どこに人が集まるのか、みんなどこに住んでいるのかなんてことにも想像が働く。もちろん地域差はあるわけで、この差はなぜ起こるのだろうと考えるのもまた別の楽しさがあって良い。

 こういうお金のかからない遊びを少しずつ増やしていけたら、生きていくのも多少は楽しいのかもしれない。良い感じに人生をやり過ごしていきたい。

観光のまなざし (叢書・ウニベルシタス)

観光のまなざし (叢書・ウニベルシタス)

 
みんなの空想地図

みんなの空想地図

 

 

読書リスト(201707)東京DEEP案内、吉村昭、くらたまなぶ

卒論で読書そのものを忘れていた7月…

「東京DEEP案内」が選ぶ 首都圏住みたくない街

「東京DEEP案内」が選ぶ 首都圏住みたくない街

 

東京DEEP案内が書籍化。タイトルや内容はキャッチーかつショッキングだけど、都市の陰の話題(同和・在日・NIMBYなど)をこれから調べようとしている人は一冊読み通すと良いかも。どこに何があって、どういう歴史を辿ってきたか大まかにまとまってるため、調査・研究の道しるべになると思う。

 

高熱隧道 (新潮文庫)

高熱隧道 (新潮文庫)

 

”トンネル貫通への情熱にとり憑かれた男たちの執念と、予測もつかぬ大自然の猛威とが対決する異様な時空を、綿密な取材と調査で再現して、極限状況における人間の姿を描破した記録文学。” 

リクルート「創刊男」の大ヒット発想術 (日経ビジネス人文庫)

リクルート「創刊男」の大ヒット発想術 (日経ビジネス人文庫)

 

じゃらんやとらばーゆなどを立ち上げた人が書いた、サービスの立ち上げにまつわるハウツー本。筆者が顧客のニーズに迫っていく術は引き込まれるものがあって、さながら野生のデザイン思考おじさんa.k.aエスノグラフィーの権化といった印象。あとリクルートに対して、なんとなく得体の知れなさを感じていたのだけど、本を通じてその手ざわりも感じることもできた。